「エレクトロポレーション」を使った注射針を使わない安全な美容
アンチエイジングへの関心の高まりから、美容業界の市場も衰えることなく推移しています。このアンチエイジングへの関心は、歯科業界にも影響を与えており、歯科医院においても、矯正やインプラントなどの審美性の高い治療ニーズが高まってきています。
ただ、歯は歯科医院、口元の美容はエステサロンや美容外科という風に用途によって使い分けている人がほとんどです。しかし、年齢を重ねるほどエステサロンへ通うことに対して抵抗を感じやすくなります。中高年世代は特に、ケアしたいけれど気恥ずかしさや周囲の目が気になってエステに行けないという人が多く、手軽に口元のトータルケアができないかと考える人も出てきます。
エステに行きづらい人や手軽に美しくなりたい人のニーズに応えるため、最近は歯科医院でも口元の美容が行えるようになってきました。それが今歯科医院や美容業界から注目を集めているデンタルエステといわれる自由診療メニューです。
デンタルエステは、ほうれい線やシワ、たるみなどの改善を目的とした口元の美容のことです。方法としては、美容成分を注射したり、切開してたるんだ部位をリフトアップさせたりする手術などが一般的でした。しかし、注射針を刺した跡や切開した跡など、傷跡が残るなどのトラブルが発生してしまうケースがあります。キレイになるためのエステなのに、切開や注射などで肌を傷つけては本末転倒です。
注射や切開してまではやりたくないという美容への関心が比較的ライトな患者の場合は、特に肌を傷つけないエステが好まれやすい傾向にあります。そのため、歯科医院では興味本位な患者やエステ初心者でもトライしやすいよう、注射針を使わない安全な美容機器を採用するケースが多くなっています。注射針を使わない美容機器としては、エレクトロポレーションが有名です。
エレクトロポレーションは、電気パルスによって肌のハリや弾力を回復させるため痛みがありません。美容成分を塗布したシワやたるみが気になる部分に電気パルスを当てるだけで、有効成分を肌の深部まで届けることが可能です。
注射針を使わないという点だけで、エレクトロポレーションが安心で安全といわれているわけではありません。もともとエレクトロポレーションは医学的な応用を期待して研究や開発が進められていた最先端技術を美容に転化したものです。人体への影響に関しても確かなエビデンスが存在し、安全が担保されていることから、安全な美容機器といわれているのです。
エレクトロポレーションの「針を使わない口元エステ」「医療用の最先端技術を使った美容機器」などの特性をPOP広告として目立つ場所に設置すれば、患者の興味を引くことができます。興味から「どんなエステなの?」「料金はいくらくらい?」などの気軽な会話にもつながり、密なコミュニケーションによって患者と病院の信頼関係も養えます。
安定的な効果が期待できるエレクトロポレーションは患者からの評判も上々です。安全な美容が可能なことから、歯科医院でのデンタルエステは今後拡大していくことが予想されます。現状は、まだデンタルエステは広く認知されておらず、エレクトロポレーションによるデンタルエステが受けられる歯科医院は少ないです。ただ、デンタルエステの需要の高まりにともなってエレクトロポレーションも広く普及していく可能性が高いです。飽和状態になる前にエレクトロポレーションを使ったデンタルエステを始めれば、いち早く患者を獲得でき収益につなげることができるでしょう。