昭和48年創業、大分県別府に本社を構える【株式会社三洋産業】 は、珈琲に関連する器具の製造販売、珈琲の充填製造販売などを行う日本で唯一の珈琲関連商品総合メーカーです。創業以来、お客様に喜ばれるモノづくりに徹することで珈琲関連の様々な商品を創り出してきました。
2代目社長である中塚茂次は、幼少から珈琲豆に触れるうちに本当の豆のうまさは「甘味」の奥深さにあることに着目し、甘味を引き出す豆のブレンド、焙煎を追求します。
「どんな高級料理店でも料理の最後に出てくるのは安物の珈琲である。これだけコーヒーが普及してもコーヒーが生鮮食品であることや本当のうまさのことはほとんど知られていない。コーヒーの普及は自分たちコーヒー専門家の役割だと思う」
と語る中塚社長が、世界一の温泉地別府だからこそできる美味い珈琲の開発に踏み出します。関係者と開発会議を重ねる中、別府の「地獄蒸し」に着目します。江戸時代から別府で親しまれている 「素材本来の旨みを引き出す」地獄蒸しの調理法。生豆を地獄蒸しすることでどんな化学反応が起こり、味はどう変化するのか、地獄蒸し豆の開発に着手します。
中塚社長曰く「焙煎はコーヒー豆に含まれる水分を芯から飛ばすこと、この工程によってコーヒー豆が本来持っているコク、甘み、香りを最大限に引き出す作業が焙煎である」。
三洋産業は豆の旨さを最大限に引き出してくれる直下式の焙煎を採用しています。直下式は直接火が豆にあたるので、豆にムラが出たり、焦げないよう、細かな技術と経験が必要です。長年の経験で培ったオリジナル焙煎メソッドに沿ってベテランの焙煎士が丁寧に生豆に命を吹き込み、味わいを創り出します。地獄蒸しによって引き出したクリアな甘みを壊さないよう一粒一粒を丹念に焙煎することで、最高の旨みのある地獄蒸しコーヒーの開発に成功しました。
地獄蒸しコーヒーを共同開発するのは、日本一の温泉地別府で温泉藻類研究を行う株式会社サラヴィオ化粧品。サラヴィオは、世界で初めて温泉に潜む小さな微生物“藻”の本格的な研究に着手し、“藻”による美容と健康の温泉効果を解明した、大分県別府温泉が生んだバイオベンチャー企業です。
2011年に地元資源である別府温泉から、高い抗炎症作用を持つ新種の藻「温泉藻類®RG92」を発見。
2015年にはその効果と治療予防薬への将来性から特許を取得します。
さらに経済産業省の平成27年度戦略的基盤技術高度化支援事業に採択され、機能性表示食品の共同研究を進めるなど、地域資源を活用した世界トップレベルの研究を行っています。
「温泉の力で世界の人々を健康にしたい」
地元の資源を活かして世界の人々に健康を届けることを理念に、利益の大半を研究開発費に投じて温泉藻類研究に没頭し、化粧品・医薬部外品を開発してきました。温泉藻類RG92の新規機能性食品としての製品化も実現が見える中、創業者である濱田茂会長は、「世界の人々を温泉の力で健康にするためには、まず温泉藻類について多くの人々に知ってもらう必要がある」と考え、別府で活躍する異業種の方々との交流を深めます。
そんな中、三洋産業の中塚社長が求める「世界一の温泉地別府だからこそできる美味いコーヒー」と、サラヴィオの濱田会長が追及する温泉研究による「世界初の別府で発見された温泉藻類RG92」の源泉による地獄蒸しコーヒーが誕生したのです。