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塩素ダメージに対する
温泉藻類RG92の効果

サラヴィオ中央研究所・温泉藻類研究所
首席研究員 宮田 光義 博士の解説

2010年に国立大学法人東京海洋大学大学院を修了し、博士号(海洋科学)を取得。大手美容会社、金沢大学を経て、2013年にサラヴィオ中央研究所に入所。分子生物学、細胞生物学、生化学等の知識と技術を活かし、温泉藻類RG92エキスの抗炎症・抗酸化・アンチエイジング作用や、老化物質(終末糖化産物、AGEs)の新しい脱毛メカニズムの解明に成功。
次亜塩素酸ナトリウムは、比較的私たちの身近にある塩素化合物で、漂白・殺菌・消毒の目的で広く用いられています。上水に含まれる極微量のものから、プールや浴場等で若干匂いが感じられる程度のもの、台所やお風呂の掃除に用いられる強力なものまで幅広く、衛生面で非常に役立てられています。
一方で、アトピー性皮膚炎等の敏感肌や、皮膚のバリア機能が弱い赤ちゃんの肌への影響が心配される声が少なくありません。

今回は、次亜塩素酸ナトリウムが皮膚細胞に与える塩素ダメージと、そのダメージに対する「温泉藻類RG92」の効果に着目し、数値化してみました。
実際に、皮膚の細胞に次亜塩素酸ナトリウムを加えてみると、下の図のように、細胞は時間とともに死んでいきました(赤)。それに対して「温泉藻類RG92」を添加した場合には、細胞の活性が高いことが分かり(緑)、細胞へのダメージを約17%軽減していることがわかります。

これまでの研究成果で「温泉藻類RG92」は、抗炎症作用、糖化・酸化・紫外線ダメージの軽減が確認されています。今回の研究で、塩素タメージからも細胞を守ることがわかりました。
炎症性疾患の治療・予防薬の特許取得成分としてあらゆる方面で研究が進められている中で、さらに幅広い活用方法が期待されます。
  • 炎症性サイトカインの抑制(抗炎症)
  • 炎症で誘導される痛み・痒み因子の抑制(鎮痛・鎮痒)
  • IgEの産生抑制(アレルギーの抑制)
  • 糖化ストレスの抑制(病気や老化原因の1つ)
  • 酸化ストレスの抑制(病気や老化原因の1つ)
  • 紫外線によるダメージの軽減
  • 塩素ダメージの軽減
温泉藻類RG92は塩素ダメージを約17%軽減させる
温泉藻類RG92は塩素ダメージを受けた皮膚細胞を約16%活性させる

【赤】皮膚細胞に次亜塩素酸ナトリウムのみを添加
【緑】皮膚細胞に次亜塩素酸ナトリウムとRG92を添加
皮膚細胞に塩素とRG92を添加した細胞の方が、およそ16%活性

4時間後の変化をみると、塩素ダメージを与えた皮膚細胞にRG92を添加することで、細胞の活性が約17%増加していることがわかります。
※研究に用いた塩素は、一般的に掃除に用いられる塩素系洗剤に近いものです。 上水に含まれる希釈された塩素によるダメージを表すものではありません。

編集後記

まず、新しい研究を始めるには、関連する論文を収集し、具体的な実験計画を立てなければなりません。予想に反して、次亜塩素酸ナトリウムが皮膚に与える作用については研究の例が少なく、実験計画には多くの時間を費やしました。さらに、次亜塩素酸ナトリウムを処理する濃度等の微妙な違いによって、得られる結果も異なります。幸運にも、最適な条件を見つけることができ、「温泉藻類RG92」の塩素ダメージの軽減作用を見出すことができました。
「温泉藻類RG92」を日常のさまざまなシーンで活用することにより、水でもしみる敏感肌でお悩みの方や、日常的にプールを利用されている方の肌の健康維持や、肌トラブルの予防・軽減などにお役立ていただきたいです。

2017年1月27日
サラヴィオ中央研究所・温泉藻類研究所
首席研究員 宮田 光義
「温泉藻類RG92」の効果については、下記ページでもご確認いただけます。
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