生物が生命活動を維持するにはエネルギーが必要ですが、細胞内では、食べ物のエネルギーを直接利用することができません。
そこで、主にミトコンドリアという細胞小器官で、「ATP ( アデノシン三リン酸:Adenosine Triphosphate ) 」という分子を合成し、私たちはこれをエネルギー源として活動を行っています。
ミトコンドリアはこの他にも、細胞内のカルシウム濃度の調整やリン脂質、ステロイドなどの合成、またアポトーシスやウイルス感染防御機構など、生体内の様々な生体機能にも関与している重要な器官です。
最近、ミトコンドリアは絶えず「融合」と「分裂」を繰り返していうことが分かってきましたが、その生理的意義について詳しくは分かっていません。
毛乳頭細胞のミトコンドリア形態&運動
当社での研究結果…
・毛乳頭細胞のミトコンドリアの形態には、大きく分けて「線維型」と
「凝集型」がある。
・「線維型」のミトコンドリアは、細胞内を活発に動き回るが、
「凝集型」は動きが鈍い。
・M-1は「線維型」のミトコンドリアを持つ細胞の割合を増やす。
・発毛シグナルに関するホルモンでも、M-1と同様の形態変化が
見られる。
これまでに、「毛乳頭細胞は栄養枯渇状態でも元気に増える事が出来る」、つまり発毛環境が悪い状態でも、M-1により毛乳頭細胞が元気である(発毛シグナルを出し続ける)ということを示していました。
今回は、通常の培養条件で、M-1添加後にMTTアッセイという細胞の増殖率をみる方法により、通常の培養条件においても、M-1が細胞活性(細胞分裂活性)を高めることを数値化することに成功しました。
1、2の実験結果より…
・M-1により毛乳頭細胞の活力が増す
・増殖活性、ATP量共にアップ
ことが示唆されました。