【招待講演】世界分子細胞生物学会(中国 大連)
国際学会にて温泉酵母®によるミトコンドリア活性と温泉藻類®RG92による抗炎症作用についてを講演
2016年4月25~28日 中国 大連で開催された世界分子細胞生物学会<congress of Molecular & Cell Biology-2016>にて、中央研究所 所長 加世田 国与士 博士 が講師として招かれ、温泉酵素®によるミトコンドリア活性、並びに温泉藻類®RG92による抗炎症作用について講演を行いました。
細胞生物学分野のエキスパート約1,000名が集まった本学会は、2013年に生体分子の機能研究でノーベル化学賞を受賞したウォーシェル博士を始め、各国を代表する大学の医学部教授、画像解析のスペシャリストらが最新の研究成果を発表する大規模な国際学会です。
アリー・ウォーシェル プロフィール
2013年ノーベル化学賞受賞。南カリフォルニア大学 名誉教授。コンピューター酵素学の先駆者であり、複雑な理論計算を駆使した生物システムの機能に関する研究を行う。英国王立化学会 生物物理化学賞(2012年)等の数々の受賞を経て、2013年にノーベル化学賞を受賞。
弊社が世界で初めて解析に成功し原著論文が掲載されたミトコンドリアによるエネルギー産生機構や、治療薬開発の特許を取得した温泉藻類®RG92の抗炎症作用に対し、30年以上のキャリアを持つ教授や脳科学の専門家から共同研究のお話をいただく等、温泉由来成分の幅広い機能性のさらなる研究が国際規模で行われる事が期待されています。
研究室からのメッセージ
私たちが発見した温泉由来成分がもたらすさまざまな効果は、ミトコンドリアの専門家だけでなく、その他の分野でもドクターの興味を引くことができ、画像解析の高度化や、脳疾患に対する活用について基礎研究の相談等、国際規模での共同研究のご依頼を多く頂戴いたしました。
こういった輝かしい成長の糸口を垣間見る中で、私にとって感動的だったのは、ノーベル化学賞受賞者であるウォーシェル博士の発表です。博士は、分子細胞生物学の今日までの発展は、誰も検証し得なかった事実を1つ1つ積み上げてきた多くの研究者の苦労と時間が根幹にあると語られました。また博士は、私がイギリスのマリーキュリーで研究していた当時、ミトコンドリアを運ぶ分子モーターが二足歩行をしている事実を発見したくだりもお話され、思いがけず当時を振り返り感動が蘇ってくるばかりか、胸が熱くなり強く共鳴しました。
ひとりの研究者が科学史に刻める事は多くはありませんが、いま私たちが研究を進めている温泉藻類や温泉酵素は、何万、何億という人達を救える可能性に満ち溢れています。今回の招待講演で、この可能性をさらに具現化させる近道を頂くことができました。研究を力強く支えてくださった関係者の方達、そしてたいへん名誉ある学会へ招待してくださった学会関係者の方達へ、チーム一同感謝を申し上げます。
平成28年5月2日
サラヴィオ中央研究所 所長 加世田 国与士